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学校生活について

実際入学してみて「イメージと違った」と感じたことはありましたか?

福田さん:
高校生の頃は一クラスの生徒の人数が多かったので、YMCAでもそうだと思っていました。しかし実際に入学してみると、一クラスの学生の人数が11人ほどで、少人数であることに驚きました。

一クラスの人数が少ない分、担任の先生と学生のコミュニケーションの機会が多くなるので、結果的によい選択だったと感じています。

イエンさん:
私は、思っていた以上に宗教を大事にしている点に、イメージとの違いを感じました。

学校の行事で、毎年クリスマスの時期には、教会へ礼拝に行ったりしていました。そうした宗教に関するイベント以外にも、スポーツ大会やキャンプといった様々な行事が、1年間をとおして多く開催されることは、いい意味で入学前後のイメージと違ったことでした。

カルラさん:
私は入学前後でもっていたイメージと大きな違いを感じませんでした。比較的イメージ通りです。

林さん:
私もカルラさんと同じですね。

学んでいるなかで楽しかった・よかったなと感じた点はどんなことでしたか?

林さん:
私はスポーツのなかで特に水泳が苦手なのですが、YMCAでは水泳のテストがありました。そこで、友人とともに一生懸命練習しました。その結果、学校のテストに合格。苦手なものを克服できたことは、いい経験だったと感じています。


バエス アリアス カルラ アレハンドラさん

カルラさん:
私はピアノの演奏がとても苦手でした。人前で自信を持って弾けるのか、という不安もありました。一方で、保育士になるためには、ピアノが弾けることは必須だとわかっていました。ですから、ピアノの授業やテストは私にとってとても心配なことでした。

上手に演奏できていなかったかもしれませんが、頑張ってピアノを弾けるようになったので、とても嬉しかったです。クラスメイトや先生にはたくさん助けてもらいました。

イエンさん:
以前の私は、人見知りの性格も影響して、自分以外の人に興味を持つということができていませんでした。

でも、学校のソーシャルワークに関連する授業で、いろいろな人がそれぞれに求めていること、つまり人の気持ちや考え方について学べました。そのことが私の性格や考え方によい影響を与えたと思います。まだ人見知りの性格のままではありますが、学校に入ってからいい意味で考え方が変わりましたね。

福田さん:
先ほど話のなかであがっていましたが、YMCAは年間に開催されるイベントがとても多い学校です。4月は野外キャンプ、5月はスポーツ大会、6月はウォーキング、7月8月は実習等々と、1・2年生では月1ペースで何かしらのイベントがあります。

その分楽しくはあるのですが、イベントの開催日までにどういったことをやって、それを誰が担当するのか、いつまでに行うのかといったスケジュールなど、様々なことを学生たち自身で決めていかなければなりません。

誰かしら毎週、校内放送で呼び出される…といったことが頻繁にありましたが、それが本当に大変でした。

でも今、振り返ってみると、自分たちで物事を動かす経験ができたことは、将来のどこかで役に立つかなと思います。そうした経験ができてよかったです。

学校生活を送ったなかで苦労したことはありましたか?

福田さん:
様々なことに苦労したのですが、特に人間関係については苦労しましたね。高校生になりたての時は、まだ自分本位で意見を言って、周りの人たちの意見をあまり聞けない自分がいました。

でもYMCAに入って、先ほど話したように、学校の行事で物事を決めたり、友人と話をしていくなかで、人の意見を聞いて参考にしたりと、様々なことを学べるようになりました。

イエンさん:
学校のイベントのなかに、保育士や福祉に関する実習があるのですが、それが私にとってとても辛くて苦労しましたね。

毎日一緒に過ごしている先生やクラスメイトから離れて、基本的に一人で実習先に向かい、合計4週間ほどの実習を行います。4週間という長い期間、全く知らない人とコミュニケーションを取らないといけない。そうした環境のなかで、わからないことを聞いたりするのがすごく難しかったです。

カルラさん:
私も苦労したことは多くありました。特に丁寧語を使ったり、人前で発表したりすることがとても苦手で緊張してしまいます。

学校の授業やイベントでは、人前で発表したり、リーダーシップを取ったりする機会も多かったのですが、自分は本当に一人でできるかという不安を持っていました。正直、人とのコミュニケーションがうまく取れないこともあり、人間関係にも苦労していたので、周りの人に助けを求めることも苦手でした。

一人でできることは一人でやって、どうしても無理だったら他の人に頼って…というやり取りだったので、人前での発表はとても難しかったです。

最初は「一人で発表するなら絶対にやらない!」といった気持ちでした。でも先ほど説明したように頑張ってできるところまでは一人で発表して、どうしても無理な場合は、近くにいるクラスメイトに頼れるようになっていきました。

少しずつではありますが、周りの人たちの優しい助けによって、人前での発表に自信を持てるようになってきています。


林 恵茜さん

林さん:
私は実習が一番苦労しましたね。保育園の先生たちと話す時に、敬語を使うことが苦手でした。また、日誌を書くことも苦手でした。保育園によって書き方のルールが違うこと、手書きで漢字を書くことが大変でしたね。

学校生活を送っているなかで保育士になるか迷ったことはありましたか?

福田さん:
迷ったことはありましたね。一番そう感じていたのは実習中でした。

林さんが話していたように、実習が終わった後に日誌を書くのですが、その日誌を書いているなかで「この職業は私に向いているのかな」と、とても悩みました。日誌の量も意外と多くて、幼稚園実習とかがあったら手書きで3枚。その日の1日の流れを書くのですが、「その時に保育士になってもこれが続くのか」と考え込んでしまいましたね。

他にも子どもと過ごしているなかで、子どもとの関わり方を間違えることが結構あるんですよ。初めて会う子どもたちですし、短い期間しか関わっていないので、間違えて失敗した時は落ち込んでしまったし、「私に保育士は向いてないかも」と思うことが多かったです。

実習が終わった後に、クラスメイトと実習のお疲れ様会をするのですが、それを楽しみに乗り越えましたね。「実習こうだったね」と話し合える場所があったからこそ、頑張れました。実習中は、クラスメイトと電話で励まし合っていました。

イエンさん:
私も福田さんと同じく実習ですね。実習中も、実習が終わっても、とても辛かったです。

実習目標があるんですが、実習途中でその目標を失ってしまい、実習に来ているけれど何を学べばいいのか考えてしまい、気持ちの上で迷子になってしまいました。

でも、担任の先生が実習先を巡回してくれていたので、機会をとらえて相談したり、実習の1日を終えると、「今日の実習も頑張ったね」みたいな感じで、クラスメイトと励まし合ったりしました。

両親も応援してくれていたので、くじけそうな気持ちを立て直すことができました。そのおかげで最後まで実習を頑張り、保育士になる夢から逃げ出さずにいることができましたね。

カルラさん:
私も実習です。日本語を話すのは問題なかったのですが、日誌を書くことに苦労しました。

1日の流れや自分の気持ちを文字にするのが苦手なので、日誌を書く時は4時間、5時間かけて日誌を書いていました。そして、次の日に日誌が返ってくると、いろんなことで失敗していることがわかり、気持ちが落ち込んでしまっていました。

子どもたちとの関わり方でも所々で失敗して「この仕事って本当に私に合っているのかな?」と迷っていました。

でもそんな時、担任の先生との面談や、実習先の保育園の先生と面談がありました。「こういうのはすごくよかったよ」「今はすごく頑張っているから、そのまま続けたら大丈夫だよ」と担任の先生から声をかけてもらい、励まされました。そして「頑張れば絶対できる」という考え方に変わっていきました。

私はネガティブな方向に気持ちが集中しがちです。そのため、できていることを他の人から言葉で伝えてもらえると、ポジティブな気持ちになるし、先のことまで見えるようになるので、とても助けられましたね。

林さん:
私は人前で発表する時に「保育士になって、子どもたちの前でも同じようにできるかな」と悩んでいたことがありました。

今も不安はありますが、「夢である保育士になるために頑張ろう」と自分に言い聞かせて、気持ちをコントロールするようにしています。