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このガイドブックを読んでくださる皆さんへ

日本における在留外国人は280万人を超え、定住化が進んでいます。神奈川県には、173の国・地域、約22.8万人の外国人が暮らしています。
2019年の文部科学省の調査によると、神奈川県内の公立小・中・高等学校には、6,076人の日本語指導が必要な児童生徒が在籍しています。愛知県に次いで2番目の多さです。近年は、外国から来日する子どもだけでなく、日本生まれの外国人の子どもや国際結婚の子どもが増えています。その中には、日本国籍の子どももいます。
このような「外国につながる子ども」たちが日本社会で育ち、将来を切りひらいていく上で、大きな分岐点となるのが高校進学です。そこには、子どもの努力だけでは解決できないさまざまな課題があります。
このガイドブックでは、高校進学における支援に焦点をあてています。そして、外国につながる子どもたちの背景や、支援するときの関わり方のヒントを紹介しています。制作には、神奈川県内で外国につながる子どもたちへの支援に長年に渡り関わってきた先生方にご協力をいただき、いろいろな事例や支援のための情報を提供していただきました。また、高校進学の体験談も掲載しました。
外国につながる子どもたちに対する学校での受入れ体制の充実や指導体制のあり方には、まだまだ改善の余地があります。このガイドブックでヒントを得て、今後の支援の新たな展開につながれば幸いです。

2021年3月
(公財)かながわ国際交流財団

※このガイドブックに登場する人物の名前は仮名です。


日本語ぺらぺらなのに、
なんでテストはできないの?

外国につながる子どもの言語環境と学力

外国につながる子どもの日本語力は、来日時期、在日年数、家庭での言語環境などによりさまざまです。日本生まれの場合でも、成育環境によっては日本語や学習でつまずきが見られることがあります。
言葉には、日常的に使っている生活言語と、読み書きなど教科書や授業内容を理解するための学習言語があります。学習言語を習得するには、日常生活では出てこない語彙を学び、積み重ねていく必要があり、少なくとも5~7年はかかるといわれています。外国につながる子どもの場合、例えば日本語の本や新聞などが身近にないことや、教科書に出てくる漢字を教えてくれる人がそばにいないことなどが学習言語の習得を困難にしている面があります。
また、日本の学校文化になじめないことや、母国での学習のやり方のちがいに戸惑うことも考えられます。授業についていけない、テストで点がとれないことの背景に、個人の能力や努力だけでは解決できない事情があるかもしれません。

日本語・学習支援のイ・ロ・ハ

ー 中学校教員より

子どもに教えていて「わかった?」と尋ねると、「大丈夫です」と答えが返ってくるのですが、実はほとんど理解していなかったということがよくあります。何がわからないのか、日本語の理解を含めてアセスメント(状況把握)することが第一です。漢字を使わないいわゆる非漢字圏の国・地域につながる子どもの場合、言葉を音だけで理解し、漢字との結びつきがあいまいになっているケースをよく見かけます。会話する機会をつくり、本人の知っている語彙で話をしてもらい、それを支援者が文字化する「聞き書き」が効果的です。そこから語彙の漢字練習に結びつけ、作文につなげることができます。
漢字のルビ振りを「全教員でやっていこう」と決めて実施している学校もあります。漢字圏の子どもでも、濁音や促音などがうまく使えない場合が多いので、ルビで確認させる必要があります。そうすれば、自分で辞書などで母語で意味を調べることができ、単語帳をつくってみるみる学力がついた生徒もいます。ただし、ルビにだけ目がいってしまうことがあるので、何度も出てくる言葉には最初だけルビ振りをするなど工夫して段階的に減らしていき、時々ディクテーション(聞いたことを書き取る)のテストをするといいでしょう。
学習面では「急がばまわれ」で、小学校の内容をポイントを絞って復習することが大切です。小学校で習った漢字が身についていない場合は、3、4年生の漢字ドリルを使うと効果的です。この学年で習う漢字には概念的な熟語や学習に使われる用語が多くあり、それらの意味がわからないと、中学校の授業、特に数学や理科、社会についていけないからです。また、算数・数学では、九九などの計算の基礎が身についていない場合、異分母の分数計算の、①通分、②一分数化、③分子の計算、④約分の判断と4つのステップのどこかでつまずいているので、各ステップで必要な計算(加減乗除)を復習するとスーっと理解できることも多いです。「実は7の段の九九がわかってなかった!」ということもありました。
中学生にもなると本人のプライドから自分がよくわかっていないことを見せまいとして、小学校レベルの復習を嫌がる傾向が出てきます。そんな場合は、放課後などに学習ボランティアの個別支援の場を設けたり、地域の学習支援教室につなげたりして、「勉強がわかった」という体験を積み重ねることが学び直しの近道です。


こんな日に
学校休むって!?

外国につながる子どもの家庭環境・文化

外国につながる子どもは、言語や生活の環境も多様です。家庭での子どもの役割などの家族観や子ども観、保護者の教育観のちがいなども子どもたちの生活に大きく影響しています。家族や親戚が少ない日本で、友人や同胞とも助け合って暮らし、子どもであっても家族の中でさまざまな役割を担っていることがあります。
生徒との関わりの中で、「あれ? どうしたのかな?」と感じることがあれば、ぜひ生徒や保護者と話す場をもってみましょう。自分とはちがう習慣や考え方に驚くことがあるかもしれませんし、疑問や誤解がとけるかもしれません。先生や支援者に話を聞いてもらうことや、自分を気にかけてくれている人の存在が子どもたちの支えになります。

じっくり話を聞くことからはじまった支援

ー 中学校国際教室担当教員より

中学1年生で編入したウェン君は毎日ニコニコして学校に通ってきていました。でも数か月後、日本語学習に集中できずいら立つようになりました。母語支援の先生と一緒に話を聞くと、「僕はいつも独りぼっち」と言い、大粒の涙がこぼれました。家では姉から受験のストレスを理不尽にぶつけられ、家事はウェン君に押し付けられているそう。一方、小学校6年生で来日したヤス君は、日本語が分からず授業中に何もしない様子で、日頃から整理整頓も苦手。母語のできるカウンセラーに話を聞いてもらうと「お母さんは僕を馬鹿だと思っている。話も聞いてくれない」と話しました。それぞれの保護者に子どもたちについて伝えると、「長い間子どもと離れて暮らしていたのでどう接していいのか分からない。仕事が忙しく家事を任せてかわいそう」「どこに相談していいのか分からない」と、保護者も同じように不安を抱えていました。学校や家での様子を伝え合い、保護者の理解を得られると、ウェン君もヤス君も落ち着きました。そして、多くの方の力を借りて高校へと巣立っていきました。

保護者とのやりとりに工夫を

ー 通訳支援者より

「生徒は日本語も母語もできるから、面談で保護者との通訳してもらおう」と思うことはありませんか。確かに生徒が両言語とも流ちょうな場合、日程調整等では生徒を頼りにするとスムーズでしょう。しかし、内容的に難しい場合、子どもが通訳を担うときの精神的な負担は想像以上です。例えば、自分自身の成績がよくないとき、親に心配かけまいと、内容をぼかして通訳したりします。子どもに母語が十分身についていない場合もあります。
近年、通訳機の性能も向上しています。しかし、その精度は言語によって大きく異なり、細かいニュアンスが全くちがう形で伝わってしまう恐れもあります。使用する際には、伝わっているか確認するなど工夫が必要です。
通訳派遣や電話通訳、通訳機の活用などの選択肢を適切に併用し、保護者に子どもの状況や諸制度について正確に伝えられると安心です。進路や教育に関する資料の多言語化資料も活用し、学校と家庭とのよりよい協力関係を築いていきましょう。


「ダイジョウブ」は
大丈夫じゃない!

理解するのが難しい入試制度

「高校に入るために試験があるの!? 申込書を書くだけでいいと思っていた」「入試は中学校で受けるんじゃないんですか?」これらは、実際に聞いた言葉です。外国人保護者にとって、自分が経験していない日本の学校教育制度や高校入試制度を理解するのはとても難しいことで、高校入試にまつわる用語は日常生活で使わない言葉の連続です。通訳を介して「入試」と伝えても、自分の国の「入試」のしくみを連想することがあるので、用語をただ訳すだけでなく、その内容を説明して伝える工夫が必要です。また、何が理解できていないのかがわからず、とりあえず「はい、わかりました」「大丈夫です」と言っていることもあります。
手続きをまちがうと取り返しがつかない場合があるので、これまで通訳を頼んだことがなくても、進路についての説明や3年生の面談では、誤解を避けるためにも通訳を依頼し、保護者の理解を確認しながら話を進めましょう。

外国につながる生徒向けガイドブックやガイダンス

外国につながる生徒にとってどのような制度があるのか、どの高校なら入学後のサポートがあるかなどの情報を手に入れることは、保護者にとっても中学校の先生にとっても容易ではありません。
神奈川県では、教育委員会と認定NPO法人多文化共生教育ネットワークかながわ(ME-net)が「公立高校入学のためのガイドブック」(全10言語)を作成し、毎年7月はじめに県内の全中学校に必要部数を送付しています。県教育委員会のホームページにも掲載されています。日本語と翻訳言語が見開きで載っているので、面談の時に指でさしながら説明すると効果的です。
毎年秋(9・10月)には、県内各地で「日本語を母語としない人たちのための高校進学ガイダンス」(以下、ガイダンス)が開かれます。各高校でも学校説明会や学校見学会が行われていますが、ガイダンスには次のような利点があります。
①多言語で対応している。通訳がついたり、翻訳資料を用いて説明される。
②外国につながる高校生や大学生の体験談を聞くことができ、高校選びの参考となる。中学生にとっては「高校に入りたい」という動機づけになる。

個別相談を受ける生徒

③外国につながる生徒が多く在籍する高校の先生 がたくさん参加し、個別相談に応じてくれる。
④県教育委員会の入試担当者が相談に応じてくれ、志願資格についても相談ができる。
⑤外国人教育支援のNPOが、学校選択・学費・学習方法など、きめの細かい相談に応じてくれる。
あるガイダンス会場の入口で「先生、何時に終わるの?… 私、早く帰りたい」「せっかく来たんだから、高校のこと聞いていこう」と、中学校の先生らしき人と中学生の会話。ガイダンスも終わり、参加者が三三五五帰る中、最後まで相談コーナーで話を聞いているのはなんとあの2人。「ガイダンスどうだった?」と聞いてみると「私、今日で人生変わった!」とうれしそうな顔。
翌年、その中学校の先生に聞いてみると…「彼女、無事高校に入りました。とても元気で楽しいと言ってます」という言葉が返ってきました。


大いなる誤解

婉曲表現・あいまい表現は誤解をまねく

進路に関する三者面談では、難解な入試制度の説明だけでなく、成績や志望校を話し合う場面などで、ストレートには言いにくい内容のやり取りが必要となります。その際、日本語を母語としない外国人保護者には、婉曲な言い方や二重否定のようなあいまい表現は、誤解をまねくことがあります。また、コミュニケーションのしかたや文化のちがいで、伝わり方や受け取り方が変わってしまうこともあります。例えば日本では、まずほめて、よいことを伝えたあとに、“そ~っと”本音を切り出すことがありますが、はじめから本論を話す文化もあります。また、遠回しな表現のために、保護者が生徒の意思や成績からかけ離れた希望を抱いてしまう場合もあります。
生徒や保護者の気持ちに配慮しながらも、日常会話で使う言葉で明確に伝えることが理解につながります。リーフレット「やさしい日本語でコミュニケーション」では、わかりやすく伝えるポイントを紹介しています。

通訳を介し、数字などで具体的に説明

外国人生徒や保護者との進路面談は、日本語での面談が難しい場合には事前に通訳を依頼します。通訳の分、いつもの倍近くの時間がかかることを考えておく必要があります。せっかく通訳を頼んだのに、面談当日、生徒や保護者が来ないということもあるので、電話連絡が可能であれば、前日に電話で再確認するのもひとつの手です。国・地域によっては、希望すれば誰でも高校に進めたり、お金を払えば高校に入れるなど、学校制度も多様です。「評定」や「併願」などの面談でよくある言葉の意味がわからない、日本の高校入試制度に関する予備知識はゼロということもよくあります。
また、進路面談では「この高校に合格するには、かなりがんばる必要がありますね(実際には難しいから無理)」というようなあいまいな表現を使うことがありますが、外国人生徒や保護者は「がんばれば合格できる」と捉えかねません。言葉で伝えるだけでなく、市販の(入試)ガイドブックを使う、目で見える数値で示すなどもひとつの方法です。

成績アップのための具体的な支援

ー 中学校教員より

日本の中学校での成績(評定)は、テストの点数だけでなく、授業態度や提出物、長期休業中の課題などと合わせて総合的に判断されます。
担任の先生ならば、各教科の先生に、配点の高い提出物や必須課題は何か、テストで「これだけは必ずできてほしい」ポイントはどこか、などの情報収集をして、生徒に伝えましょう。個別支援や放課後の指導が可能であれば、ワークやドリルなどの提出課題を一緒にやって、提出物の完成の手助けをするのもいいと思います。これをすることで、他教科の学習内容を把握することができ、各教科の先生たちとのコミュニケーションもとれ、生徒同士の助け合いを促すことができます。何も担任や担当の先生がすべてやる必要はありません。生徒たちがお互いに教えあい、教わりあう方が、教育効果が高いことはご承知のとおりです。


「定時制!? 私立!?
ムリムリムリ」

外国人生徒・保護者によくある不安や思いこみ

進学に関する多様な情報に触れる機会が多くない外国につながる生徒が、自分の力だけで高校のことを調べるのには限界があります。先生や友人などに「分からない、助けて」と言えないと、進路先を狭めてしまいがちです。
また、外国人保護者や生徒は、定時制高校や私立高校への進学に先入観をもっていることがあります。出身国や地域によっては夜間の通学を心配したり、学費などの経済的事情で躊躇するかもしれません。三者面談では、進学先高校と併願校の選び方や、私立高校に進学した場合の学費や就学支援金の制度についても説明し、保護者の不安を解消していきましょう。進路先について、生徒と保護者が一緒に考えられる機会をつくることが大切です。
公立の全日制だけでなく、定時制や通信制、私立高校など、それぞれの特徴や受けられる支援の情報を提供しながら、生徒に合った進路先を見つけていきたいですね。

いっしょに足を運べば、豊かな進路指導に

~ある国際教室担当教員の経験から~

中学3年のジェニファーさんは、来日して3年目。日本語に不安があり、進学先を悩んでいました。在県外国人等特別募集枠のある高校は自宅から通うには不便で、交通費がかかってしまいます。かといって、普通の高校では日本語や学習に対する支援が受けられるかわかりません。
どこがふさわしい高校なのか混乱したジェニファーさんに、「とにかくすべての学校に足を運んでみましょう」と提案しました。学校説明会はもちろん、文化祭、平日に開催される授業見学にも行きました。高校の先生に不安を聞いてもらい、高校で受けられる支援の具体的な内容を教えてもらいました。私立高校で、国際クラスがあり日本語習得のカリキュラムがあるところ、選択科目で日本語講座がある高校、そうした情報も得られました。
ジェニファーさんは、文化祭や授業の見学を通して、高校生活のイメージができてきたようです。そして、「高校卒業後の進路も考えて選ばなければならない」と考えるようになりました。高校を卒業したらすぐに働くのか、専門学校や大学などに進学してより専門的な技術や知識を身に着けるのか、保護者とも通訳を交えて話し合い、どちらの可能性にも対応できる高校を選ぶことになりました。
納得して志願校を決めたジェニファーさんは、猛勉強を始めました。英語や数学に力を入れ、面接の練習を通して日本語の表現にも豊かさが増すようになりました。私自身も一緒に多くの高校に足を運んだことで、多くの知識や経験を得ることができ、今後の進路指導に自信をもてるようになりました。

チームで生徒を支える定時制

ー 県立高校教員より

横浜翠嵐高等学校定時制課程は、在籍生徒の半数以上が外国につながり、国・地域を数えると8つもあったことも。年齢も背景も多様な人が学ぶ場であることは、居心地のよさにつながっているようです。
レベル別の日本語指導、単位として認定する日本語の授業、通訳付きでおこなう教科の授業など、入学から卒業までの支援体制を整えています。よき理解者として接してくれる母語ができる講師もいます。仕事やアルバイトで忙しい生徒もいますが、生徒会で活躍する生徒、高校生活を通じて短期間で日本語能力が著しく上達する生徒も珍しくありません。放課後には日本語学習や季節の行事を行う「多文化共生研究会」があります。関心のある生徒は誰でも大歓迎で、文化祭では料理の販売や作文の展示も行っています。外国につながる卒業生を招き、日本社会でがんばる先輩の体験談を話してもらうこともあります。
在留資格や家庭事情など外国につながる生徒特有の課題についても経験豊富な教員がしっかりと寄り添って指導・支援できることは、定時制課程の強み・魅力だと思っています。

「高校内居場所カフェ」をご存知ですか?

ー カフェスタッフより

全国の高校中退率は1.3%。外国につながる生徒の場合、中退率はその7倍以上になると報告されています。「高校内居場所カフェ」は不登校や中退の増加を受けて始まった取組で、定時制高校に多く設置されています。カフェと言ってもコーヒーを販売するような店舗ではなく、生徒たちがお菓子を食べたり、おしゃべりをして、ほっと一息つける「居場所」です。
カフェには大学生や地域の方などさまざまな経歴をもつスタッフがいます。嬉しかったことを話したり、スタッフにがんばりを褒めてもらったり。また、生徒から悩みを聞くこともあります。先生や友だちには言えないこともスタッフにだったら話せるのかもしれません。外国につながる生徒たちも、勉強や就職についての悩みに加え、家の事情や友だち・恋愛関係などを話してくれることがあり、問題の早期発見につながっています。進路指導をされている中学校の先生や地域の支援者の方も一度カフェを覗いてみてはいかがでしょうか?

進路指導を通じて、自信をもたせてくれた先生

ブラジル出身の元生徒より

私はブラジルで小学校1年を終えてから、家族4人で来日しました。来日間もない頃は習慣のちがいから、毎日が不安とドキドキの連続でした。初めての避難訓練では大パニック。訓練という言葉を知らなかった私は、本当に地震が来たのだと思い、あまりの怖さに半泣きになりました。また、音楽クラブの演奏会で、紺色のスカートを履いてくるように言われましたが、紺色という色を聞いたことがなかった私は「コーン色」だと思い込み、母に“黄色”のスカートを探さないといけないと伝えてしまいました。幸いにも黄色のスカートは見つからず、家にあったグレーのスカートを履いて演奏会に出たこともあります。
中学は少し荒れていた学校で、経済的な理由もあり、私は高校受験をするつもりが全くありませんでした。ところが、3年の時の担任の先生はとても熱心に指導してくださり、英語が得意だった私に国際科のある高校への進学を勧めてくれました。受験の存在すら知らず、勉強もあまりやってこなかった私が進学校に合格できるとは想像ができませんでしたが、先生は粘り強く進学を勧め、親と話をして奨学金の手配までしてくれました。
思春期には、自分が周りの人とちがう外国人であることが嫌になりだしたのですが、先生は面接の練習を通して、外国人で2つの文化・言葉を知っていることが私の強みだと気づかせてくれました。受験まで猛勉強をし、目指していた高校に受かることができました。私はそこで本当の意味で自分に自信をもつことができ、性格まで明るくなったと思います。
私たち外国につながる子どもは、日々学校で言葉の壁にぶつかり、習慣のちがいに戸惑いながら、自分自身と葛藤しながら生きています。日本社会はブラジルに比べ、あまり子どもをほめないと感じます。もっと子どもたちのいいところを見つけてほめてあげてください。そして外国にルーツをもっていることがいかにラッキーなことなのか気づかせてあげてほしいです。それが子どもたちの自尊心につながると思います。
私は励ましてくれた先生のおかげで大学まで進むことができました。あの時、先生に背中を押されていなければ今の私はいないと思っています。子どもたちの成長には待ったがありません。必要な時期に必要なサポートをすれば、子どもたちはそれに応える力を秘めていると思います。


使わなくちゃ損!
受検についての特別な制度

外国につながる生徒を対象にした制度

神奈川県の公立高等学校入学者選抜では、外国につながる生徒を対象とする特別な制度があり、進路を切りひらく大きな助けとなっています。
志願資格や手続きについては、「募集案内」や「公立高校入学のためのガイドブック」でしっかりと確認するとともに、生徒それぞれに状況がちがうので、早めに県教育委員会に問い合わせや相談をしてください。
2つの冊子は、県教育委員会のホームページからダウンロードできます。

神奈川県公立高等学校入学者選抜について「日本語を母語としない方へのご案内」
募集案内、ガイドブック、高校進学ガイダンスなどについての情報
転編入学情報センター
神奈川県の公立高校への入学・転入学・編入学について相談
TEL:045-210-8235

知ってる? 使ってる? 特別な制度

(2021年11月時点)

①「在県外国人等特別募集」(在県枠)
外国籍または、日本国籍を取得して6年以内で、日本での在留期間が、通算6年以内の人が志願でき、公立高校18校に設置されています。「通算6年」というのは、受検する年の2月1日時点での日本にいた期間の合算で、小学校入学前に日本にいた期間は除外します。小学3年生の2月1日以降に来日したかどうかが目安です。高校進学ガイダンスにパスポートを持っていって確認してもらうことができます。
また、外国籍も日本籍も有する、いわゆる重国籍の場合も該当します。「外国籍を有する」ことを示す書類としては、パスポートが一般的ですが、出生証明書や市民権証明書などで国籍を示す国もあり、大使館・領事館で証明書を発行してくれる場合もあります。学力検査は英語・国語・数学の3教科で、学力検査問題の漢字はルビ付きです。下の③のような事前申請は必要なく、出願時に高校でパスポートなどの書類確認をします。
②「海外帰国生徒特別募集」(帰国枠)
志願資格は「受検する年の2月1日を起算日とし、原則として、保護者の勤務等の関係で、継続して2年以上外国に在住し、帰国して3年以内の人」となっています。海外で生まれた日本国籍の子どもや永住者の在留資格をもつ子どもなどが、保護者と一緒に来日するケースも帰国枠に該当する場合があります。学力検査は3教科で、問題は一般受検と同じでルビは付いていません。
③「一般募集での特別な受検方法」(第5号様式による事前申請)
原則、日本に来て6年以内の受検生が対象で、ア.学力検査問題がルビ付きイ.学力検査の時間延長(1.5倍)ウ.面接時にゆっくり、わかりやすい言葉での質問等の措置を申請できます。申請には、中学校で定期試験時にも同様の措置をとっていることが前提で、受検の際に不利にならない配慮が普段から必要です。中学から高校に事前申請が必要なので注意してください。
①②③とも多様なケースが考えられますので、県教育委員会やガイダンス等で相談することをお勧めします。


中3夏、日本語ゼロの
転入生!?

日本語ができない生徒の進路指導

日本語ができない生徒がクラスに転入してきたら、日常のコミュニケーションはもちろんのこと、その生徒の進路指導をどうすればいいのか、どんな先生でも戸惑うことでしょう。まずは、生徒と保護者との面談で、しっかり通訳を介して状況を把握し、日本の高校入試についての説明をすることが重要です。
そして、担任の先生が一人で抱えることのないように、日本語指導を依頼したり通訳派遣制度を活用したりして、学校内での支援体制をつくりましょう。地域によっては、ボランティアの学習支援教室で、放課後などに日本語や学習のサポートをしてくれるところと連携することもできます。
また、志望校を考える上では、高校に入学してからの日本語指導などの支援体制がどうなっているかも重要なポイントになります。

かながわ日本語教室・学習補習教室・母語教室マップ
www.kifjp.org/classroom

生徒の人生をひらく地域の学習支援教室

神奈川県内には、外国につながる子どものための学習支援教室が多くあります。そのひとつが相模原で活動しているCEMLA(セムラ)です。CEMLAは「多文化学習活動センター」の略で、高校とNPOが協働して運営し、大学が場所を提供しています。対象は中学生や高校生などの若者で、日本語や教科学習支援だけでなく、同じ国にルーツにもつ者同士の出会いの場となっています。

学習支援の様子

CEMLAで学んでいた高校生はこう話していました。「日本に来たばかりの時は、友だちをつくりたくても日本語がうまく話せなくて、ずっと1人だった。将来が見えず、絶望の底にいるようだった」
そんな彼は、CEMLAでの学習を通じて少しずつ自信をつけ、高校での成績も上がり、見事大学の工学部に合格しました。
今、彼は「自分のような立場におかれた人たちのために、何か役に立ちたい」と、教える側としてCEMLAに指導に来てくれています。

多文化教育コーディネーター派遣って何?

外国につながる生徒が、スムーズに高校生活をスタートし継続していくのは、なかなか大変なことです。そこで、在県枠のある高校(横浜商業を除く12校)に加え、定時制7校・通信制1校・その他外国につながる生徒が多く在籍する高校5校、合計25校に多文化教育コーディネーターが派遣されています。
コーディネーターは各校の状況を把握して、高校の先生とともに必要な支援を組み立てます。多様な支援がありますが、例えば、高校入学前の合格者説明会で母語通訳者を配置して保護者や生徒をサポートすること、放課後に日本語・教科補習を計画・サポートすることなどが挙げられます。計画した支援活動を実行するため、支援に必要な地域人材をコーディネーターが高校へとつなぎます。また最近では、キャリア支援として、「外国につながる先輩の話を聞く会」「進路相談会」「ビザ相談会」「若者交流」など、高校内外のイベントの企画や生徒の参加サポートにも関わっています。こうしたさまざまな活動を通して、安定した高校生活と高校卒業後の将来へ向けたお手伝いをしています。


志望校調査票のハードル

大きい情報格差 乗り越えるには

日本の高校入試では、生徒が勉強をがんばるだけでなく、保護者がさまざまな情報を集めたり、学校や塾で相談したりしながら、生徒と保護者が一緒に乗り越えることが一般的です。しかし、保護者が外国出身であると、日本の教育制度を理解するのは難しく、インターネットや市販の(入試)ガイドブックなどからの情報を得るのも困難で情報源が限られてしまうため、生徒にとって、先生や支援者の関わりはとても重要です。
ときに、外国人保護者の言動が、教育に無関心なように感じられることがあるかもしれません。わからないことを日本語でたずねるのが難しかったり、どう関わればよいのかわからなかったりする場合もあります。そんなときには、多言語で対応している外国人相談窓口を紹介するのもひとつの方法です。

あーすぷらざ外国人教育相談 TEL:045-896-2970 かながわ外国人教育相談 TEL:045-222-1209

サポートで、母も私も前向きになれたから

ペルー出身の元生徒より

ペルーで小学校2年が終わった1月の夏休み、母が突然「パパに会いに行こう」と言って私と兄を連れ日本に来ました。日本語が全く話せず、心の準備もないまま、日本の小学校に入りました。来日してから数年は「いずれペルーに帰るのだから」と日本語を勉強する気になりませんでした。しかし、帰国しないことがだんだんわかってきて、友だちとも話せるようになりたくて、日本語の勉強を始めました。
中学に入ると授業はどんどん難しくなり、テストの点数を見ると悲しい気持ちになりました。不況で父の仕事が減って母も働き始めたので、弟や妹の面倒をみるために学校を休んでいたら勉強はもっとわからなくなりました。高校に行けないかもしれないと思いました。両親は「ペルーの高校に入ればいい」と言いましたが、旅費を考えると無理でした。そんな時、国際教室や日本語指導、学習支援の先生たちが、私に合った高校を探して進学説明会や高校見学に連れていってくれたのです。日本の高校について何も知らず、定時制高校への進学に反対していた母も、三者面談で高校生活や学費、卒業後の進路についてスペイン語で詳しく説明してもらってからは、応援してくれるようになりました。それから私は変わりました。勉強や入試でわからないことがあると先生をつかまえて質問しました。面接練習も何回もお願いし、無事合格することができました。
高校に入学してからは昼間働くと疲れてしまって、夕方から学校に行くのは辛かったです。高校を辞めてしまった友だちもたくさんいます。学校に行くより仕事をしてお金をもらった方がいいと考えるようです。でも私は大好きな母に「必ず卒業する!」と約束したのと、高卒の方がもっと自分の可能性が広がると考えてがんばりました。いつも励ましてくれて、時には本気で叱ってくれた高校の先生方には心から感謝しています。私は高校卒業後、保育士をめざし専門学校に進学することになりました。資格が取れるまで道は険しいですが、これからは人に甘えず自分の力で夢の実現のためにがんばろうと心に決めました。
私の周りにも勇気を出して「助けて」と言えず、親にも相談できない子がたくさんいます。そんな子たちに「大丈夫?」と声をかけてくれる人がいたら、その子たちの未来が変わってくると思います。そんな子たちが自信をもって歩き始めることができるように、力を貸してあげてください。それが私からのお願いです。


「面接シートに書くことない…」

外国に“つながること”に目をむける

面接シートは、基本的に生徒自身が自分で書いてくるものですが、外国につながる生徒の場合、日本語で文章を書くという難しさに加え、家族のサポートを得にくいため、面接シートの記入はよりいっそう困難な作業です。提出しないのはやる気がないからと誤解しがちですが、そうとは限らないことを念頭におきましょう。
日本語が十分にできないことなどから自信を失っていると、「中学校でがんばったこと」や「自分の長所」が思い浮かびにくいということも考えられます。部活動をしていない場合は、学外のことにも目を向けます。地域で開催する母国の文化行事、国際交流行事、または家族の通訳サポートをした体験などがあるかもしれません。外国につながるからこそ“できること”“やってきたこと”がないか、一緒に考えてみてください。

「自分の道を歩き出す」面接指導の喜び

ー 中学校国際教室担当教員より

外国につながりのある生徒は、面接シートを書こうとしても一人で書けない場合が少なくありません。そんなときは、先生がペンと白い紙をもって一緒におしゃべりをします。その生徒のとつとつと話す単語を書き取り、キーワードの樹木のような「マインドマップ」をつくります。いくつかの枝ができ、一つの大きな樹木になって話題が広がったら、話の流れをつくります。話す順序を一緒に考え、樹木の枝葉に番号を付けます。そこまでくれば、生徒はマインドマップを見ながら流れに沿って話をすることができるようになります。自力でかける生徒はそのまま書かせ、書くことが難しい生徒はその生徒が語る言葉を書き写してあげます。生徒はアイデアがないから書けないのではなく、文章という形にできないだけかもしれないのです。
比較的滞日年数の浅い生徒であれば、母国での記憶が鮮明です。母語を使って、ある程度の長さのある自分の考えをまとめることができるような生徒には「自分の言葉(母語)で書いていいよ」と伝えることも有効です。多言語版の高校進学ガイドブックには公立高校面接シートの翻訳が掲載されていて、面接シートにどんなことを書いたらよいかのヒントも翻訳されています。母語で書かれた面接シートは母語支援ボランティアさんなどを通して口頭で通訳してもらえば、面接シートの下書きができます。
外国につながりのある生徒は、異文化の日本のなかで暮らしてきた経験や、生まれ育った背景そのものが個性的で物語があります。進路指導において、経験してきた苦労や努力の過程こそが最大の強みです。「何歳のときに日本に来たの?」「どうやって日本語を覚えたの?」「母国ではどんな遊びが好きだった?」一人ひとりが語る言葉をもっているはずです。
「5年後あなたは何をしている?」「10年後はどう?結婚していると思う?どの国の人と?」「15年後はどうなっていたい?どこで暮らしていると思う?」そうした問いに答える面接練習を通して初めて、親に連れてこられたという受け身の人生から、自分で歩き出す準備が始まります。
「あなたのことを知りたいよ」「すごくがんばってきたんだね」面接指導ではそんなメッセージをストレートに生徒に伝えることができ、生徒が将来のことを前向きに考えるように変わっていきます。生徒の成長を一番身近に感じられる指導です。私はこの時期の3年生の指導が好きです。


「働く」「帰国」なら、
進路指導はしなくていい?

生徒の言葉の背景には

面談で、「(いつか)帰国するから(進学しない)」「定時制に行くなら働く」という生徒に出会ったことがあるのではないでしょうか。しかし、日本で暮らす外国人の定住化は進んでいるのが現状です。外国につながる生徒が、中学卒業後も日本で生活していくことを念頭に入れ、進路指導をする必要があります。
また、「働く」といわれると、外国人の場合は知り合いの“つて”があるのだろう…と考えてしまいがちですが、厚生労働省の調査では、派遣や請負など不安定な雇用状況で就労している割合が高いことがわかっています。
生徒たちは、日本語や勉強ができないことでやる気や自信をなくして投げやりになっていたり、家計を助けるために進学を諦めたりしている場合があります。生徒の言葉の背景に目を向けなくてはなりません。

中3 担任は「最後のセーフティネット」

ー 中学校教員より

ハローワークの中卒者の求人を見ると、職種は限られ、求人数も2020年のコロナ禍を受けてかなり減っている状況です。中卒の外国人が働く職場、一体どんなところでしょうか?コンビニやスーパーのアルバイト?それとも外国人つながりで、何かアテでもあるのかな?もしそれが、外国人が多く働いている職場だとしたら、そこは給料が安くて安定していなかったり、3K(キツイ・キタナイ・キケン)な職場かもしれません。残念ですが、日本には外国人を「安価で雇える労働者」と捉える会社があり、日本人と同じ仕事をしていてもさまざまな理由で給料を安くされたり、また派遣業者などがピンハネしていたりして給料を満額もらえない事例が後を断ちません。さらに、日本人と同じ給料がもらえる職場であっても、非常に厳しい条件を強いられている恐れもあります。
「高校に行かないで働きます」という生徒には、「会社の名前は?住所はどこ?」と問いかけましょう。もう一歩つっこんで「先生、その会社の人に挨拶したいから、今度一緒に行こう」と言うと、「親に働けって言われているけど、どこで働いたらいいかわかんないし(つまり決まっていない)」「親と同じ会社だったら、給料安くてこきつかわれるし」「本当は高校に行きたい…」と生徒たちは本音を話し始めるかもしれません。「帰国するので高校は行きません」という生徒には、「帰国したその後は進学するのか。するなら何の書類が必要か」とあと一歩踏み込んだ質問をしましょう。日本に長く滞在していた生徒は、母語が不十分である場合が多く、母国での進学や就職は難しいです。母国の教育事情や就職状況の情報収集、保護者とのやりとりが必要です。帰国しても母国での生活が軌道に乗らず、結局は再来日するというパターンも多いです。
「外国人だから、しょうがない」という考えに疑問をもちましょう。どこの国につながっていようとも、子どもは等しく教育を受ける権利と自分の進みたい進路に進む権利をもっています。それが「外国人だから…」という理由で侵害されている可能性があります。すべての生徒の指導要録様式1「進学先・就職先」に、学校名や会社名を記すべく進路指導をするべきです。中学3年の担任の先生は、困難を抱える生徒にとって最後のセーフティネットです。もう一歩、あと一歩の踏み込みで、助けられる子どもがいることを忘れないでほしいです。そして、心配な子どもには、中学卒業後もSNSで連絡を取ったり、高校からの情報を得たりと、その生徒の高校卒業まで見守ることが大切です。

神奈川県教育委員会

神奈川県公立高等学校入学者選抜制度について

(募集案内、ガイドブック、高校進学ガイダンスなど、日本語を母語としない方向けの情報)

https://www.pref.kanagawa.jp/docs/dc4/nyusen/nyusen/kanagawa.html

外国につながりのある児童・生徒への指導・支援の手引き

(小学校、中学校で活用できる情報がまとめられた教員向け冊子)

https://www.pref.kanagawa.jp/docs/v3p/cnt/f420361/index.html

横浜市教育委員会

学校通知文・用語対訳集

(横浜市の学校から家庭に配布する一般的な通知文や学校生活で必要な用語など)

www.city.yokohama.lg.jp/lang/residents/en/aboutus/ other/living/nihongoshido-tebiki.html

外国人教育相談など

認定NPO 法人多文化共生教育ネットワークかながわ(ME-net)

(外国人教育相談、高校進学ガイダンスなど、外国につながる子どもの支援活動を行っています)

www.me-net.or.jp/

神奈川県立地球市民かながわプラザ(あーすぷらざ)情報フォーラム

(外国人相談窓口や外国につながる子どもの教育に関する資料があります)

www.earthplaza.jp/forum_01/

神奈川県

かながわ一般通訳支援事業

(通訳ボランティアの紹介。申込者が1 回3 時間当たり原則3,000 円( 税別) を支払います)

https://www.pref.kanagawa.jp/docs/k2w/cnt/f544/index.html

愛知県

「外国につながる子どもたちの進路開拓・進路応援ガイドブック」

www.pref.aichi.jp/soshiki/tabunka/shinro-gidebook.html

文部科学省

「外国人児童生徒受入れの手引き」

www.mext.go.jp/a_menu/shotou/clarinet/002/1304668.htm

「かすたねっと」

(学習支援のための教材・文書検索サイト)

http://casta-net.mext.go.jp

(公財)かながわ国際交流財団の関連事業

報告書・ガイドブック・リーフレット www.kifjp.org

KIF では、多言語版のパンフレットや、先生方向けのガイドブック等を提供しています。ホームページからダウンロードできます。

県内で日本語や教科、母語を学べる教室の紹介(かながわ日本語・学習補習教室・母語教室マップ)や、防災、子育て、研修等も情報も満載です。ぜひご覧ください!

外国語による情報提供・電話通訳 www.kifjp.org/kmlc

11 の言語で、教育、医療、福祉、子育て等の問い合わせに対応します。

電話番号:045 - 316 - 2770
メール:kmlc@kifjp.org
問合せは無料。通話料金はかかります。

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