参加者が学び合う、日本語教室とは?
~学び合いの活動から、これからの地域日本語教育について考える~
神奈川県では、多文化共生をめざし、地域日本語教育の取組を進めています。
今回のかながわ地域日本語教育フォーラムでは、地域の日本語教室が持つ、住民同士の交流・学び合いの場という役割に注目し、活動している方々にご登壇いただきました。
- 日時
- 令和8(2026)年2月19日(木)18:30~20:30
- 開催方法
- Zoomによるオンライン開催
- 参加者数
- 238名
- プログラム
- 第一部
1.基調講演
2.教室紹介・トークセッション
第二部
3.参加者交流タイム
ZOOMのブレイクアウトルーム機能を使った参加者同士の自由な交流の時間
1.基調講演
Villa Education Center
代表理事 松尾 慎 氏(東京女子大学教授)
学生メンバー 曽根原 瑠乃 氏、田中 杏奈 氏、千葉 幸海 氏、乳井 祐香里 氏
Villa Education Center(通称 VEC・ベック)が実施している日本語活動を中心に、VEC の設立の経緯、これまでの取り組み、多様な参加者についてご説明いただきました。あわせて、日本語活動を通して生まれた学び合いの様子についてもお話がありました。
VECの活動理念としては、「すべての参加者が 様々な背景にかかわらず (できる限り)対等な立場、目線で 学び合うこと 全員が教えるし、全員が教わること」を示され、「教える-教えられる」の関係を固定せず、対等な関係で参加者全員が学び合うというご説明がありました。
また、学生メンバーとして VEC の活動に関わっている大学生、大学院生の方々からは、参加に至った経緯や印象に残っている日本語活動(そろばんを使って一桁の足し算・引き算ができるようになろう、折り紙で「ありがとう」を届けよう、バレンタインと推し活)についてお話しいただき、活動を通して自身にどのような変化があったのかも共有されました。
さらに、日本語活動から生まれた教材や、日本語活動以外の VEC の取り組みについてもご紹介いただきました。
2.教室紹介・トークセッション
日本語で楽しむ会(横浜市) 須藤 篤生 氏
横浜市鶴見区で日本語教室を開催している日本語で楽しむ会の活動について、日々の活動の様子、会の運営方法、ボランティアを増やすアイデアについてもお話ししていただきました。
虹ヶ丘団地 日本語教室(川崎市) 勇川 ゆたか 氏
川崎市麻生区にある虹ヶ丘団地で開催している日本語教室について、教室開催に至った経緯や参加者の変化、教室運営の苦労も交えながら、教室への参加をきっかけに住民同士の交流につながっているというお話しをしていただきました。
3.参加者交流タイム
Zoomのブレイクアウトルーム機能を使って、参加者同士の自由な交流の時間としました。登壇者も加わり、フォーラムの感想や地域での日本語教室での活動についてなど、ルームごとに自由にお話ししていただきました。
■ 参加者の声
〇基調講演(Villa Education Center)について
- 「教える⇔教えられるの関係を崩すことをいつも考えている」というお言葉が印象的でした。活動内容もそれに則した生活に直結する活動となっており、「学び合い」のよい事例が学べました。
- 12年間、500回以上、ふりかえりの記録を残して活動を続けながら、人とのつながりを生む場所として発展させてこられて、すばらしいと思いました。テーマの設定や活動内容、勉強になりました。
- 学生方も主体性をもって活動に熱心に取り組んでいらっしゃる様子が伝わってきて、大変感銘を受けました。
日本語を教えるということに留まらず、相互の関係性を意識されていて、私自身も活動に参加したくなりました。 - 学生の皆さんが多文化共生を支えていること、とても感銘を受けました。地域の日本語教室でも、大学や高校などと連携するのも大事かと思いました。
- 学生の方々が若いときに地域の中で外国の人たちと協働的な活動を経験していることは、これからの共生社会を創る上で大きなプラスになると思いました。
- とても大事なことを学びました。活動をしていく視点として忘れずに、自分も学び続けていきたいと思います。
- 日本語を勉強するというより、共通言語として日本語を使って話したり活動するというのが興味深いです。公衆電話を使ったり、エアコンを掃除してみたりと実際の生活に役立つ活動のアイデアが素晴らしいと思いました。準備などご苦労もあるかと思いますが、活き活きと活動されている学生さんたちの様子が想像できます。
〇教室紹介・トークセッションについて
- 他の日本語教室の活動内容を知り、今後の自分たちの活動にも取り入れたいと思った。 特にコーヒータイムはいいですね!
- それぞれの教室の代表の方のお話の前に、ショートムービーがあり、教室の雰囲気が伝わりやすかったと思います。地域と学習者のつながりづくりのヒントがたくさんあり、大変参考になりました。
- 異なる価値観や考えの違いも含め謙虚に認めあうという事がボランティアとして言葉を支援するだけではなく日本人としても大切な姿勢であるという気付きがありました。
- 各教室で活動内容が大きく異なることがわかりました。でもみなさん、日本語を学びたい人とその方々を日本語面だけでなく、地域との結びつきなど生活面を支えるために様々な工夫をされていて素晴らしいとおもいました。
- 外国人の方が生き生きとされている様子が印象的でした。今、日本語教師の勉強中ですが、自分もボランティアに参加したいと思いました。
- 一口に日本語教室といっても、教室によりスタンスや、スタッフ、取り組み方などさまざまなだと知りました。それぞれの団体が、学者者に最適な方法を模索している姿勢に胸を打たれた。また、単に日本語を教えるだけでなく、つながりを大事にされていると思いました。良いお話を聞くことができました。
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